2018年07月18日
◆ 犬の熱中症について ◆
犬の体には肉球の裏に汗腺があるだけで、人間のように大量に発汗して体温を下げ、体温調節をすることができません。
呼吸だけで体温を下げるのは効率が悪く、人間にはちょっと暑いかなと感じる程度でもかなりの負担となります。
では、熱中症になった時にはどんな症状が起こるのでしょうか?
でしょうか?
・ハアハアが収まらない
・目の充血
・立ち上がれない
・呼びかけでもグッタリして反応しない
・下痢
犬は暑さにさらされると浅く速い呼吸を始めます。
これを「パンティング」と呼び、舌を出し唾液を蒸発させて体温を下げ、体温調節をしようとします。
熱中症の初期症状はこのパンティングがさらに速くなり、喘ぎながらよだれを流し始めます。
体温が上昇し、脈も速くなって口の中や目の粘膜が充血します。
応急処置が遅れればショック症状を起こして死亡する可能性があります。
症状は個体差があり、記載した症状が出ない場合もあります
熱中症を起こしやすい犬種
パグ、フレンチブル、ブルドッグ、シーズー、ペキニーズなどのマズルが短い犬種
鼻孔や鼻腔が狭く鼻呼吸の効率がよくない
咽頭気道が狭いので熱の発散効率が低い
セントバーナード、シベリアンハスキー、バーニーズなど被毛が厚い犬種
犬種を問わず、仔犬、老犬、療養中の犬、肥満している犬や些細なことでも興奮してしまう犬
家庭での熱中症を防ぐには
冷房(エアコン)温度は外の気温との差が5℃くらいが体に負担がないと言われますが、
今年は異常な暑さです。
お散歩は早朝と夜が良いと思います。
冷房設定も26度から28度をキープして管理しています。
35℃を越す猛暑日では老犬や仔犬、療養中で体力が落ちている犬への配慮や対策が必要です。
凍ったペットボトルを布に包んで枕にしたり、保冷剤やアイスジェルマット、
扇風機などを利用して過ごしやすくしてあげてください。
散歩など外へ連れ出す場合も首に保冷剤を巻いたり、日陰を選びましょう。
現在は10時位にはアスファルトは高温です
必ず自分の手で地面の温度を確認しましょう!
私たちは衣服や靴を履いているので気付きにくいですが、体高の低い小型犬、
足の短い犬種は照り返しの熱気と路面の熱さに晒されることになります。
地面からの高さで温度差が生じます
公園の草地まで抱っこするなどの配慮も必要です
車で出かける際は、犬を乗せる場所も考慮しましょう。
後部座席やラゲッジスペースにトラベルキャリーを乗せる場合は冷房(エアコン)の風がちゃんと届いているか確認しましょう。
直射が当たり続けないよう、サンシェードで日陰を作ったり、アイスジェルマットを敷く、水を入れて凍らせたペットボトルや保冷剤を入れておく
など快適な移動ができるよう車内にも配慮しましょう。
夏場はバッテリー上がりも多いので、出かける前にバッテリー液の量もチェックしてください。
日陰に駐車しても、それまでに日光とエンジンの熱で車体は相当熱くなっています。
窓を開ける程度では車内温度の上昇は押さえきれません。
冷房(エアコン)をつけたままにしておいても、エンジントラブルや、バッテリーあがりなどで止まってしまうことがあります。
外へ出して日陰へ係留する際も、太陽の移動で日陰のエリアが変わることを考慮してください。
海や山などで遊ばせる場合、適度に休息させましょう。日陰も太陽と共に移動します。長時間目を離さないようにしましょう。
熱中症になってしまったときの対応
犬が熱中症になってしまったときには、まずは体を冷やします。
全身に水をかけ、意識があって水が飲めるようであれば好きなだけ飲ませ、水分補給をさせましょう。
氷や保冷剤などを頭部と動脈のある頸部、わき、そけい部にあて冷やします。
この間に動物病院の獣医師に連絡をとり、指示に従いましょう。
内臓にダメージを受けている場合もありますので、回復が早かったとしても必ず動物病院で診察を受けてください。
水を全身にかけて急いで体温を下げ、動脈のある部分と頭を冷やします。
気道を塞がないよう舌は外へ出しておきます。
近年は猛暑日と呼ばれる非常に厳しい暑さが何日も続き、健康被害がでないよう、
ニュースや天気予報で高温注意報が呼び掛けられるようになりました。
犬たちは人間よりも暑さに弱い事を考えて行動してください。